佐賀大学と共同研究を開始しました。

きっかけ

佐賀県主催のSAGA建設技術フェア2023(2023.6.14-15)に、弊社の協力会社の松栄技建㈱様(https://shoueigiken.net)が危機管理型水位計・クラウド管理型雨量計を展示していたところ、佐賀大学理工学部の三島先生が装置をご覧になり装置に興味を持たれたということで実際にお会いし、これまで数回の打合せを行いました。

お話を聞かせて頂くと、佐賀平野特有の低平地に対して環境および防災の観点から水位・水流・水質などの環境観測を行い、保水量の推定や環境物質の流入(流出)の予測および水害発生の予測などに役立てていく研究をされているということでした。

弊社と松栄技建㈱様は、モノづくりや設置工事面で研究を後押しするお手伝いをさせて欲しいとの思いで、佐賀大学へ共同研究申請書を提出したところです。

共同研究を通じて、地元大学との技術連携強化を図ると共に、地域社会へ貢献できる事業活動を推進していきたいと考えています。

研究テーマの概要

上述のとおり佐賀平野は低平地となっており、旧来より農業用灌漑と洪水対策の両面からクリークが張り巡らされていますが、就農人口の減少にともないクリークの保全が課題となってきているそうです。具体的には、農家が行っていたクリークの底泥の掘り起し(ごいあげ)作業が行われなくなると、保水能力の低下による洪水への影響や、環境物質(リン)の堆積による生態系への悪影響が懸念されているとの事です。

そうした実態調査を行うためには、一般の河川で行う上流から下流へ「線」で捉える水位測定ではなく、低平地一体を「面」で捉えた水位計測を行う必要があるので、沢山の計測器が必要となります。

そこで、最初に取り組むべき研究テーマを『環境観測の裾野拡大に資するIoTデバイス群構築とその評価』とし、「安価」「小型」「電池駆動」「ロガー」「通信」「低ランニングコスト」といったキーワードを含むIoTデバイス群を、先生方と一緒に開発することにしました。

本年度の取り組み

8月7日にスタートしたばかりですので、具体的な進め方はこれから協議となりますが、概ね以下のステップを考えています。

今年度は、主研究を開始するための「インフラ整備」と位置づけて活動していきたいと考えています。

( 9月)LPWA通信方式の選定と評価、通信網および装置構想設計の完了

(10月)装置組立完了

(11月)通信試験完了

( 1月)遠隔観測(2台程度) ~ 土木学会論文投稿 ~

( 3月)計測器設置完了(10台程度)

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